

| 首都 | ニューデリー |
| 面積 | 328.7万平方キロメートル (日本の約8.7倍) |
| 人口 | 10億7,900万人(2004年) |
| 通貨 | インド・ルピー |
| 国内総生産(GDP) | 92.2兆円(2005年) |
| 主要産業 | 農業、工業、IT産業 |
(出所)JETRO、外務省
インドは、10億人を超える世界2位の人口を有し、しかも25歳以下の若い人口が約半数を占めているので、今後も労働世代(15〜64歳)の割合の増加が見込まれており(国際連合、2007年)、これは経済成長の下支えになるとされています。
また、中・上流所得層の割合が2000年には2.6億人だったものが、2007年には3.5億人に、そして2015年には6億人(ゴールドマン・サックス経済調査部予測、2003年)に増加するとされており、消費が促されることが期待されます。
2005年時点のインドの経済規模(米ドルベースGDP)は12位でした。ゴールドマン・サックス経済調査部によると2050年には、米国以外の先進国を凌ぐ3位になることが予測されています。
都市郊外での上・下水道がまだ整備されていない部分や電力不足や道路の整備が不十分な面があります。逆に考えれば、このインフラ整備が今後のインド経済の成長のポイントになります。
インドの株式市場は金融の比率が近年拡大しており27%と最大セクターに成長しています。また、インドはよく「IT(情報技術)大国」と言われていますが、IT産業は90年代末のITバブル不況の影響を受けたものの、現在でも第3位(15%)の主要セクターに位置しています。今後のインド経済をけん引する基幹産業であることには変りません。

近年話題が多い地域と言えば、インドのシリコンバレーと呼ばれているIT産業の中心地であるバンガロールです。そこにはIBMやモトローラなど世界を代表する企業が研究開発組織を構えております。インドに拠点を置く利点としては、比較的安価なIT労働者が豊富に確保しやすいことです。加えて、特に北米の企業にとっては地球の裏側に位置するため、システム・メンテナンスに最適な環境であることも重要なポイントです。
インドは1990年代初頭まで、ほとんど外国資本を取り込まない、閉鎖的な経済運営を続けていましたが、1991年以降、対外開放政策に方向を転換したことで経済成長が加速したと考えられます。
BRICsが世界経済との統合を強めていることを最もよく表しているものの一つが貿易です。GDPに対する比でみますと、90年代半ば以降、インドは75%以上拡大しています。
1991年以前は、自給自足による生活の改善という目標を掲げ、インドの輸出入政策は全体の産業を過剰に保護してきました。しかし関税および資本フローの自由化による経済の開放により、今では工学機器の輸出が伝統的な衣服・宝飾品の輸出を上回るようになっています。
出所:ゴールドマン・サックス経済調査部 (2007年)

今回実際に訪問したインドの大手ソフトウェア、サービス・アウトソーシング会社は、「英語の話せる安価かつ大量なIT労働者」を売りにする、所謂下請けビジネスなどではありませんでした。もはや、誰もが知る世界の一流企業のグローバル・システムを一から設計するトータル・ソリューションの提供を手がけており、極めて付加価値の高いビジネス・モデルに移行しつつあります。
インドでは今まさに、都市人口が急増しています。BRICsの中でも都市化が遅れをとっている分、これまでなかったペースでの都市化がすすむと予測されます。人口増加は、BRICsの中でもインドが特に顕著で、2050年までだと7億人近い増加が見込まれています。
都市人口の急増により、地方の労働力が都会へ移動することによる生産性の改善は、経済成長を促進させると考えられます。
都市は経済活動の中心です。都市化による経済的利得としては、企業の集約による効率化、競争の促進、インフラ投資の増加、人材の吸収による知識産業の育成、商業施設の発展などが挙げられます。
出所:ゴールドマン・サックス経済調査部 (2007年)
インド経済はここ数年間、8〜9%台の高度成長を記録していますが、経済の高成長の背後にはさまざまな問題を抱えています。なかでも、インドでは貧富の格差が大きく、国連によるとスラムの住人の90%以上はインドと中国をはじめとする途上国が占めています。
この格差を縮めるためにも、教育の重要性が挙げられています。現に、政府歳出の20%以上(100億ドル)が教育費へ充てられています。それによりBRICsで最も識字率が低いインドでしたが、2006年では若年層の識字率は76%で、急上昇しています。
出所:ゴールドマン・サックス経済調査部(2007年)
BRICsのなかでも都市化で遅れをとっているのがインドと中国です。世界屈指の鉄道網を誇るインドですが、道路の質が問題で、半分以上が未舗装道路です。また、都市郊外の上・下水道がまだ整備されず、電力不足の面もあります。このため、住宅、交通網やエネルギー関連のインフラの整備が積極的に行われています。例えば、40億ドルの巨大プロジェクト、デリー新国際空港が建設中であったり、デリームンバイ間を結ぶ高速道路も建設中です。しかし、都市の急速な拡大により大気汚染など環境の悪化も懸念されています。
BRICsの中でも、2050年にかけて人口が一貫して増加するのはインドのみです。2034年にはインドの人口は中国を上回ると予想されています。
インドの人口動態が優れているのは、単に人口が増加していくだけではなく、人口構成が理想的であることです。右図は人口ピラミッドの図で2025年の予測を描いたものですが、若年層の数が多く、底辺が長い理想的なピラミッドとなっております。
若年層が多くなることが予測されているインドは、将来の貴重な働き手があると同時に高い経済成長が期待されます。同時に乳幼児の死亡率も非常に多く、BRICsの中で最も高くなっています。
出所:ゴールドマン・サックス経済調査部(2007年)
これらの子供が労働世代に加わってくるためにも、今後の教育や医療への投資が将来の成長の重要な鍵となってくるでしょう。少子化が進み労働力人口が減少する影響で、年金問題に悩む日本からしてみれば、インドの人口動態はうらやましいかもしれません。

デリーやムンバイを歩いていると、若者や