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- 首都:
- プラハ
- 実質GDP:
- 1,751億ドル(2007年)
- 経済成長率:
- 6.5%(2007年)
- 通貨:
- チェコ・コルナ
- 面積:
- 約7.9万平方キロメートル(日本の約5分の1)
- 人口:
- 約1,030万人(2007年3月現在)
- 言語:
- チェコ語
出所:外務省
今回は、欧州の中央部に位置し、2004年にEU(欧州連合)の加盟を果たしたチェコ共和国の在日大使館を訪問しました。 チェコの主要産業は、機械工業や化学工業、観光業などです。1997年から1999年にかけてチェコ・コルナの急落などの影響を受けて経済が減速しましたが、政府による経済改革法案の発表や投資インセンティブ制度の導入が功を奏し、海外からの直接投資の増加などにより、 1999年以降のチェコ経済はプラスの成長を維持しています。2007年には、欧州諸国の経済が停滞する中、チェコは6.5%と高い成長率を記録しました。賃金が相対的に安かったことから、チェコは欧州向け製品の組立工場として位置づけられていました。しかし、賃金が著しく上昇していること、 また高い技術を持った人材が多くいることから、今後は、情報技術、ソフトウェア等の開発、デザインなどの分野に力を入れて行くとのことです。このレポートを通し、チェコの今後さらなる成長性を感じて頂ければ幸いです。
今回訪れた在日チェコ共和国大使館は、閑静な住宅街が広がる広尾の一角にありました。チェコ人の建築家によって建てられたスタイリッシュな館内には、映画館やパーティー会場があり、敷地内には、プール付きの職員の住居などが併設されているなど、施設が非常に充実した大使館でした。
今回お話を伺ったのは、チェコ共和国大使館の経済・商業部主管のペテル・カシチカさんです。
カシチカさんは、3年前から当大使館にて勤務されています。お寿司や天ぷらなど日本食がお好きとのことでした。チェコの歴史、経済、文化など、幅広い分野に関して、一つ一つ丁寧にお話をして下さいました。
チェコの主要産業は、機械工業や化学工業、観光業などです。そもそも、第二次世界大戦前のチェコは世界有数の工業国家でした。チェコは、戦争や長期にわたる社会主義体制が敷かれていましたが、1989年の民主革命後、市場経済への移行を目指した経済改革を実現しました。
1997年から1999年にかけて、チェコ・コルナの急落などの影響を受けて経済が減速しましたが、政府はチェコ・コルナの変動相場制への移行や、緊縮財政を中心とした経済改革法案を発表したり、投資インセンティブ制度を政令として導入しました。この結果、トヨタをはじめとする海外からの直接投資が拡大しました。
これが景気を牽引し、1999年以降のチェコ経済はプラスの成長を維持しています。2007年には、欧州諸国の経済が停滞する中、チェコは6.5%と高い成長率を記録しました。
チェコは、ドイツの隣国であり欧州の中央部に位置すること、また優れた技術を持つ人材が豊富であるにもかかわらず、相対的に賃金が安いことなどから、1990年代後半以降、外資系製造メーカーが盛んに工場を建設するなどの投資を行いました。チェコが2004年にEU(欧州連合)に加盟後、
2007年末までに平均給与は40%以上も増加しました。これは消費を促し、内需を牽引するかたちで、チェコ経済にプラスに寄与しています。

賃金が相対的に安かったことから、チェコは欧州向け製品の組立工場として位置づけられていました。しかし、近年になって賃金が著しく上昇していること、また高い技術を持った人材が多くいることから、今後は情報技術、ソフトウェア等の開発、コールセンター、修理センター、デザインなどの分野に力を入れて行くとのことです。
技術開発の分野では、大学と企業が提携することで効果的な教育をおこなっています。また、様々な分野でデザインのニーズがあると考え、デザイナーの育成にも力を入れていきたいとのことでした。


この10年の間、チェコには多くの日本企業が進出しており、日本のチェコへの直接投資額は、チェコに隣接する経済大国のドイツに次ぐ第二位と、経済面で関係の深い国となっています。1995年に他の日本企業に先駆けて、パナソニックが安価な労働力、そしてEU諸国輸出への生産拠点としてチェコに工場を建設しました。 2000年にはトヨタが工場を建設、この建設を機にアメリカ、EU諸国、カナダなどの企業が次々と進出し、チェコへの投資ブームを作り出したと考えられています。現在、日本からは先述の2社以外にもデンソー・ダイキン・日立・東芝・オリンパス・京セラなど、多くの企業の工場が存在します。 教育制度が充実しており、高い技術をもった人材が多くいることから、オリンパスなどの一部メーカーでは、日本人マネージャーを置かず現地の従業員のみで構成している工場もあります。日本企業のチェコ支社はそれぞれの海外支社の中でも、うまく運営されていることが多く、 また同時に日本企業はチェコ経済において非常に重要な役割を担っていることから、相互にとって必要不可欠な存在であるといえます。
チェコビールは世界的に有名です。ビールといえばチェコの隣国であるドイツをイメージしがちですが、実は国民1人あたりのビール消費量は10数年に渡ってチェコが1位となっています。その量は年間1人あたり160リットルと、日本人の3〜4倍の量を消費していることになります。
チェコのビールが有名な背景には、ビールの原料となるホップ、大麦、水の良質な生産地であることが挙げられます。特にホップは良質で、日本のビールメーカーもチェコ産のホップを使用しているほどです。また、世界のビール工場で使用されている「ピルス」あるいは「ピルスナー」という名称は、もともと西ボヘミアの町の名・ピルゼンに由来しています。このようにチェコのビールは国内外問わず愛されています。
一口メモ:「チェコの文化〜建築、ボヘミアガラス〜」
チェコはヨーロッパ中央部という地理的位置により、重要な商業交易のルートとして何世紀もの間、交易の十字路となっていました。その結果、世界中の学者・芸術家が集まる場所となり、チェコ独自の文化が発達しました。特に1000年以上に渡る建築学的発展には目を見張るものがあり、現在に至るまで多様な素晴らしい建造物を見ることが出来ます。 歴史的に価値のある場所や美しい自然国立公園など、世界遺産として12ヶ所が登録され、保護されています。伝統産業としてはボヘミアガラスが有名です。チェコでは9世紀頃からガラス産業が始まり、ボヘミア王国時にステンドグラスやガラス器などにも使用されるようになりました。17世紀、宝石のカッティング職人が宝石をカットする技術をガラスに適用することを思いつき、 それ以降、バロック様式の装飾的なガラス細工が知られるようになりました。現在でも、チェコの大変重要な産業の1つとして考えられています。また、周囲を山に囲まれている地形的特性から、冬の時期は多くのスキーを楽しむ人たちで賑わうなど、チェコは毎年数百万人の観光客が訪問する非常に魅力あふれる国です。

インタビューを終えて・・・
チェコは税制優遇など海外からの資本を積極的に取り入れることで経済成長を遂げました。今後も、高い技術力をもつ人材の豊富さを背景に、ハイテク産業などの発展と共に更なる成長が期待できるのではないかと感じました。
(このインタビューは2008年8月25日に取材したものです。)
〜チェコ料理〜
チェコ人は甘い物が大好きで、メインコースから甘いものをよく食べているとのことです。甘いものといえば、「ダンプリング(knedlíky)」。スィート・ダンプリングには、フルーツが詰められ、芥子粒、トヴァロフ(カッテージチーズの一種)、またはナッツ類が振りかけられ、溶かしたバターがかけられます。
その他では、芥子粒のあんやジャム、またはトヴァロフが中に詰まったチェコ風菓子パン(česká buchta)が代表的です。
チェコ人の食習慣と他のヨーロッパ諸国の食習慣とではそれほど大きな違いはありません。一日に3回、多数のチェコ人は昼食に一日の主要な食事を取ります。家庭であれレストランであれ、昼食にはスープ、メインディッシュ、デザート(もしくはサラダ)の3品が食卓に並びます。チェコの子供達は母親から、スープが基本であることを教えられます。
もし、病み上がりや、胃を休めたいときには、濃いビーフコンソメまたはチキンコンソメのスープが良いとのことです。ヌードルやレバー・ダンプリングの入ったコンソメスープは、結婚披露宴のお祝いメニューの定番です。
(写真:在日チェコ大使館)
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